過去3度優勝をおさめたマタドールに7・23『第4回マタドール杯』の意気込みを語ってもらった。
■「『鉄拳6BR』の最後に皆で盛り上がれたら」
――4年振りとなる”マタドール杯”の復活についてその経緯をお聞かせください。
マタドール:
経緯というか、『鉄拳6BR』の最後に皆で盛り上がれたらいいな、という想いがまず一つあります。それと、マタ杯を目標にしてみんながまたゲーセンで盛り上がってくれたらいいな、とも思ったんです。ただ、残念なことに、今のところ関西はあんまり人がいないんですよね。もっとみんなガッツリやる気出してくれるかなと思っていたんですが。
――過去の3回のマタドール杯を振り返って。全て関西が優勝していますが……
マタドール:
過去3回とも、全部僕のチームが優勝してます。
――ではその辺りを振り返って、何か思うことはありますか?
マタドール:
『鉄拳5DR』当時は、「俺に勝てる奴がおったら来てみろや」っていう感じで。二代目メンストリュウと俺で組めば、2対5でも優勝できる気がしてた、くらい自信があったんですけど(笑)当時はアクシデントが何もなければ優勝して当然って感じやったけど、今は優勝できればいいなぁという感じで、まあ挑戦者ですね。
――それはゲーム性の問題などではなく?
マタドール:
純粋な強さの問題です。実際、今は関西の方が弱いと僕は思ってるんですよ。それに、気持ちっていう面から見た場合にも、昔のように本当の意味で勝とうとしてるやつが関西にいるのかな、って。
――マタドールから見て、関西で勝ちにこだわっていると感じるプレイヤーは誰でしょうか?
マタドール:
大阪には、僕以上はいないんじゃないですか?(笑)と思いますけどね。
――そういった状況の中で今回のチームで臨むことになった理由をお聞かせください。
マタドール:
大会って、ガチで優勝を目指して出るか、仲良しで組んで楽しくやるか、の二択じゃないですか。で、最初は凹えもんたちと仲良しチームで出ようって思ってたんですけど、ブリ(※ブリブリ丸)が「チーム組むの待って下さい、『鉄拳6BR』の最後は関西で勝ちたい」って言ってきて。ブリが「頑張ります」って言ってくれたし、ほんなら、最後やるか、と。ブリが頑張ってくれれば、結局関西全体が盛り上がるじゃないですか。そうなればゲーセンも普段から盛り上がるし、毎日楽しくなるかな、とも思ったんですよ。まあそんな感じで、じゃあ関西で強いやつ5人集めようってなって。最初から僕とみやたは組むのを決めていて、そこにブリが入ってまず3人が決まったんです。で、残りをしもん、たいぞー、にっしん……、その辺りから探してて。4人目のしもんはすぐに決まったんですけど、あとの1人がなかなか決まらなくて……。ゴタゴタしそうだったんで(笑)、僕の方でたいぞーに決めさせてもらいました。まあ、強いヤツ探してこんだけ悩むってのは、アレですよね。少数精鋭と言えば聞こえはいいんですけど。
■「僕ももっと切磋琢磨したい」
――関西の鉄拳事情についてお聞きします。過疎っているというような言い方をされていますが何が足りていないと感じますか?
マタドール:
やるんやったらもっと真剣にやればいいのに、って思いますね。段位上げることばっかりじゃなくて、もっと対戦そのものにがっついてほしいんですよ。僕は昔からやってるから確かに名前は売れてるかもしれない、でもだからってやる前から「勝たれへん」みたいなスタンスでいられるのがだるいんです。そんな気持ちでこられても、勝っても負けてもつまらないじゃないですか。そもそもそんなんで対戦する意味あるんかな、って思っちゃいますけどね。相手が誰だろうと関係なく本気で殺しにきてくれればいいんです。僕ももっと切磋琢磨したいんですよ。
――そんなマタドールから見て『鉄拳6BR』で関西勢が全国のプレイヤーが集まる大規模な大会で結果を残せていない現状をどう見ていますか?
マタドール:
僕らが勝っていた『鉄拳5DR』当時、今の代表的な関西勢、例えばブリたちは僕らと違う”ノンストップ大学”ってチームで大会に参加していたんですけど、その頃から彼らに対して「もっと気ぃ付けないと大会は勝てない」って言ってたんですよ。その辺がまだわかってないのかもしれませんね。
――「気を付ける」というと?
マタドール:
「いけるでしょ」「まあ優勝できるでしょ」っていう甘えがあるというか。できないじゃないですか、実際(笑)大会なんて負ける要素なんぼでもあるのに。まあその辺りの引き締めが足りてないんじゃないですかね。僕、『鉄拳6』初期は一線を退いた形になって、彼らの対戦を見ていることが多かったんですけど、普段あんまりメインキャラ使ってないのに「僕ら勝ちにいきました」とか「MASTERCUPを3連覇しにきました」とか言うんですよ。僕らが勝っていた当時でさえ、メインキャラをずっとやり込んでたうえで「それでも負けるかもしれない」という意識を持って大会に臨んでいたのに、今の状態でそれを言うのは、正直おこがましいなって思うんです。今回、ブリたちから「頑張ってやり込みますから勝ちましょう」って声をかけてきてくれたから、「お前らがガチでやるならもう一回俺もちゃんとやるよ」ってことで組んだ割には、ブリたちは僕が思う”真面目にやる”レベルまでは全然やってくれてないんじゃないか、とも思っています。
――関東に比べ関西の若手プレイヤーがあまり前に出てこない、という現状について何か思うことはありますか?
マタドール:
うーん、関東は多分上のプレイヤーが優しいんですよ。でも関西は「ボコボコにされても食らい付いてこい」って文化があると思うんです。僕もそうやって上のプレイヤーを1人ずつ倒しながら強くなっていったから「おまえらもそうやろ」ってところがあるんやけど、それが今の子は強くなる前に潰れていく。残念です。昔と比べるとモンテが関西の聖地ってわけじゃなくなってて京都a-choや天王寺エースも流行ってるんで、若手が出てこないってのは場所と上のプレイヤーにも原因があるのかもしれませんね。
――マタドールから見ても二代目メンストリュウ以降は若手が育っていないと感じていますか?
マタドール:
破壊王なんかは強いんじゃないですか?陣雷も頑張っているとは思うけど、本当のところはよくわからないです。
■「『鉄拳6BR』の最後にガチな大会に出たいっていうチームが一杯来てくれたら」
――では、来たる第4回”マタドール杯”の見どころをお願いします。
マタドール:
見どころというか、立川一軍の参加は嬉しかったです。早くエントリーしてくれましたし、何よりガチで優勝取りにきてくれてるじゃないですか。そういう姿勢ってすごく大事だと思うんですよ。戦う前から言い訳するヤツが多いですから。立川一軍と同じように『鉄拳6BR』の最後にガチをやりたいっていうチームが一杯来てくれたら、そういう大会になればなあと。それで、今回優勝したチームに対して、誰もが”一番強かった”って納得できるようなイベントになってほしいですね。
――それでは最後に第4回”マタドール杯”に向けての意気込みをお願いします。
マタドール:
今回、間違いなく誰よりも勝ちたいという気持ちで臨んでます。チームメイトが僕と同じくらいの気持ちでやり込んでくれたうえで、もし負けてしまったらもうしょうがない、大阪の方が弱いってことです(笑)だからみんなも頑張ってほしい、意地を見せて欲しいです。
『第4回マタドール杯 MATADOR FIGHTING CHAMPIONSHIP』
■日時/2011年7月23日(土)、7月24日(日)
■場所/京都a-cho http://www.a-cho.com/
■主催/京都a-cho、マタドール、赤兎馬
■協力/MASTERCUP
■実況・解説/つの☆きょう、はめこ。