どんなに時代が変わっても、三島家がいるから鉄拳が楽しめる!三島流喧嘩空手 御三家「メンストリュウ・ノブ・ゼクス」による鉄拳20周年特別企画。軍総杯、MATERCUP、近年の大会の感想、鉄拳について語ってもらった。
「俺はZERO3でも大阪で結構知られてたんやで。」
~8月初旬、都内某所、三島使いだけが入店を許される秘密クラブにて~
「天帝」ゼクス、「西の悪魔」メンストリュウ、「鉄拳仙人」ノブという、これまでの日本の鉄拳シーンにおいて欠かすことのできない三島使いの三人にインタビューを敢行した(「三島の星」ミシマスターは鉄拳7開発中のため来場できず)。ディープかつ濃厚な三島トークと、これまでの鉄拳の歴史を語る三人のインタビューは必見。
――本日は日本を代表するレジェンド三島使いのお三方にお集まりいただき、恐悦至極です。インタビューをさせていただきます。
ゼクス:
ふむ、この面子が集まるということは凄いことだね。
メンストリュウ:
ええで、こういうのもたまには。
ノブ:
この中だと俺が一番若いんだね(笑)
――ミシマスターさんは先のトレイラーも記憶に新しい「鉄拳7」の開発のため、残念ながらこの場に来ることができないというお話ですが。
メンストリュウ:
なんやあいつ、もったいつけて。開発なんて2、3日あれば終わるやろ。
ノブ:
ミシマスターにはリアルタイムでLINEで質問を投げてみるから、面白い回答が帰ってきたらインタビューに載せてあげよう。
ゼクス:
ふむ、それでいいんじゃないかな。
――早速質問に移らせていただきます。お三方それぞれ、これまでに参加したMASTERCUPの感想・思い出を大会単位でお願いします。ゼクスさん、ノブさんはMASTERCUP.5&6のことを、メンストリュウさんは先のマタドール杯のことを語っていただければ幸甚です。
ノブ:
ではまず俺から。MASTERCUP.5&6ともにセレムラコーポレーションで出てたね。気の合うメンバーで楽しく戦えたよ。大会は同窓会的な側面もあるし、一緒に出て楽しい仲間と出ることを意識してるかな。その中で勝てたら理想だけどね。
ゼクス:
MASTERCUP5では確かじゃくらー、黒黒、はめこ、不動と組んだのかな。試合結果とかはよく覚えていないかな。ただ、オーダーで誰が先に出るか揉めて、じゃくらーと相撲を取ったのが楽しかった(笑)。MASTERCUP.6では若い子たちと組んだ。年が一回り半違うくらいの。凄くいい刺激になったよ。チームメイトの「見習いシェフ」って子が特に頑張っていて、応援にも力が入ったな。
メンストリュウ:
こないだのマタドール杯はじゃくらー、黒黒 、HIZAマスター、ミシマスターやったかな組んだのは。メンツ見ればわかる通り結果は当然振るわなかったんやけど(笑)、柄でもなく選手として以外にコメントやパンフの解説もやったった。と言っても、「ノブは食パンマンに似ている」とかただの悪口を好き放題コメントしてただけや。抜群に面白かったで!
――有難うございます。それでは、関東に出てきたMASUTERCUPと、現在の鉄拳界における大会シーンについてお伺いしたいのですが。
メンストリュウ:
そんなん言うても、最近は同窓会みたいなノリやで。同窓会の機会が多いのはええことや。
ノブ:
リュウさんの言う通り、昔と比べて大会の数自体は増えたのは間違いない。大会は出るだけで楽しいから、プレイヤーとしてはありがたいよ。
ゼクス:
メディアも発達して、MASTERCUPを初めとする、規模の大きな大会が行われるようになった。大会の動画がリアルタイムで見られるなんて我々の世代からするとちょっと考えられないような環境だと思う。規模の拡大に伴う、参加費の高騰や付加価値の付け方に関してはまだまだ考える部分が多いように思われるけどね。
メンストリュウ:
ゼクスは鉄拳は強くないけど(笑)、そういう意味では鉄拳界にはホンマに貢献してきたで。TAG初代の頃なんて、ゼクスのなんていうやつやったっけ…?
ノブ:
THESE DAYSでしょうリュウさん!
メンストリュウ:
そうや、THESE DAYSや!あんなんぐらいしかまともにネットで鉄拳の攻略やら動画やらを扱ってるところがなかったからな。ゼクスは鉄拳はそない強くないかもしれんけど(笑)、そういう鉄拳に関する情報の普及というもんへの貢献とかはもっと知られていいと思うんやけどな。
――Zexiという鉄拳に特化したSNSもゼクスさんが中心となって作り、今日に至っていますね。質問からずれて恐縮ですが、そのお話をもう少しいただきたいです。
ゼクス:
鉄拳というゲームに対する思い入れは凄く強くて、やっぱり流行ってほしいし盛り上がって欲しかったんだよね。何か自分にできることがあるかな、やっぱりコミュニティがあればな、と思って。THESE DAYSの初期とかはドリームキャストでチマチマ更新したりしてたんだけど、滅茶苦茶しんどかった(笑)
メンストリュウ:
お前ら、THESE DAYSの話が出たら、メンストリュウの鉄拳サイト「にわとり悪魔」を忘れたらあかんぞ!
ノブ:
あー、ありましたね懐かしい!知ってる?
――申し訳ありません、不勉強ながら存じ上げません…
メンストリュウ:
お前、あかんぞそれは!俺が当時の彼女に無理やり作らせたメンストのサイトやぞ!鉄拳界の一般教養や!
ゼクス:
あのサイト、結局どうなったの?
メンストリュウ:
ノリで作らせたら短期間で何十万ヒットとかして、手に負えなくなって放置して、半年ぐらいで消えたんや(笑)。更新するのもめんどかったし、彼女とも別れてもうたし、どうしようもないで。それからはもう見る専や。関東の鉄拳なんて知らん、興味無い言うて、時々はちゃっかり動画チェックや。誰にも負けたくないからな。大阪勢でプレイマックスに乗り込んだ時に、ゼクスに大会の決勝で負けてもうたのが思い出されるなー。
――では、そのまま当時を思い出していただきながら、次の質問に移らせていただきます。③各位、これまでのシリーズで「こいつは凄かった」という三島使いがいらっしゃいましたら教えて下さい。
ゼクス:
チャン・イクス。
メンストリュウ:
チャン・イクスやな。
ノブ:
チャン・イクスとクダンス。
――韓国の伝説的なプレイヤー「チャン・イクス」の名前をみなさん挙げられておりますが、それだけ衝撃的だったということでしょうか。
ゼクス:
あれは動画として見ても凄さが伝わる稀有な三島使いだよね。対戦するともっと凄い(笑)
メンストリュウ:
俺が強くなってきた時期にはもうチャン・イクスは日本に招待されたりはしてなかったんやけど、俺が対戦したことのあるプレイヤーが完膚なきまでにやられとるのは衝撃的やったな。あれは誰がどう見ても強いで。
ノブ:
個人的にはチャン・イクスはただ「凄い」という存在だったんだけど、クダンスは「凄いけど倒さなきゃいけない」という存在だったんだよね。だから、二人挙げたんだけど。
――軍総杯のお話ですね。
ノブ:
そうそう、リュウさんも仕上がってたし、ゼクスも軍総杯の時はやり込んでて相当強かったよ。そんなイメージはないだろうけど(笑)。
ゼクス:
決勝トーナメントでノブのところと当たるまでは、大将で逆3タテしたりと個人としては無敗で来たんだったっけな。
ノブ:
んで決勝トーナメントベスト4の大将戦でゼクスと当たるという。あの時のプレッシャーはやばかったな。なんとか勝てて良かった(笑)
メンストリュウ:
懐かしいやん。あれのあたりの話は長くなってまうから、細かくは話せへんけど、「凄いけど倒さなあかん」はクダンスやな。
――日本の三島使いで思い出深いのはどなたかいらっしゃいますか?
メンストリュウ:
大阪の「板前」いう奴や。あいつのコマテクはやばいで。絶対知らんやろ(笑)あとは、やっぱり「メンスト17号」やな。
ノブ:
これまた懐かしい名前が。「メンスト17号」はセコい鉄拳の教祖的な存在でしたね。あのセコい鉄拳で有名な「タケヤマ」があまりの「メンスト17号」のセコさに戦慄したというエピソードは有名。あとは…四国の「横関」も華があったかな。
ゼクス:
当時は今よりもさらに色濃く「三島は2P」っていう風潮があったんだけど、横関はそんな中でも1Pで華麗な動きをするから目立ってたね。四国のゲーセンの、いわゆる「鏡面台」でどっちも1Pで鉄拳してたのが大きいのかな。
ノブ:
ミシマスターに今の質問をLINEでしたら、なかなか面白い答えが返ってきたよ。「愛知の『ぷー』が凄いよ。三島対決では、どんな三島使いでも対戦したら必ず学ぶところ、吸収できる部分があると思ってたんだけど、「ぷー」に関しては本当に一切学ぶところがなくて、逆に凄いと思った」だってさ(笑)
メンストリュウ:
おもろいやないか!本日のミシマスターの回答はそれだけ採用!
――「ぷー」さんは今でも愛知を代表するトッププレイヤーなんですが…
メンストリュウ:
あとは、忘れちゃいけないのが…「ウメハラ」やな!
――ウ、ウメハラですか!?今をときめくプロゲーマーの「梅原大吾」ですよね?鉄拳やってたんですか!?
メンストリュウ:
ウメハラとは結構対戦してんねん。アイツは流石にええ動きしとったわ(笑)ZERO3やけどな。俺は大阪の2D格ゲーでも結構知られてたんやで。
ノブ:
俺もZERO2やヴァンパイアシリーズをかなりやってたから、ウメハラとは結構な数を対戦したね。本当に強かったよ。
ゼクス:
スト2ダッシュとターボは俺もやり込んでたよ。両国の国技館の大会には毎回出てたな。懐かしい。
――全く三島使いの話ではなくなってしまいましたが、お三方の格闘ゲームのルーツに関する貴重なお話をいただきまして、ありがとうございました。④それでは、鉄拳7で改めてフィーチャーされる三島家の系譜ではありませんが、各々の鉄拳の系譜を教えていただければ。
メンストリュウ:
俺はヤマサキ(メンス17号)から教わった形やからな、直系と今でも言えるんはこんなところやな。正直、教えた奴が多すぎて挙げられんくらいやけど。
メンスト17号→メンストリュウ→ノブ・鰤丸・二代目メンストリュウ・みやた・ティッシュもん横飛び・ジョー・その他モンテ勢→加齢・なし(弟)
ノブ:
俺はリュウさんに鉄拳教わったと思ってるから、関東・東京の分家かな。そのまま下へ見ていくと、完全に身内になっちゃうけど、現在に至るまでの系譜はこんな感じなのかな。結果的に影響力のあるプレイヤーが弟子に多いね。みんな手堅い鉄拳するかも。
メンストリュウ→ノブ→まぁぶう・茶柱・福士→レイジ・やんぱん
ゼクス:
俺は誰からか鉄拳を教わったということもないんだけど、参考にしていたのはチャン・イクスだから、チャン・イクスが師匠でいいかな(笑)「ジングー」はライバルだしなぁ…弟子は…強いて言えば「ミシマスター」と「リッチマン(柏アキラ)」かな。
ノブ:
THESE DAYSやZexiの影響力を考えると、みんなゼクスの弟子みたいのもんだけどね(笑)皆等しく天帝チルドレン(笑)
チャン・イクス→ゼクス→ミシマスター・リッチマン(柏アキラ)→ショウ・ジロー・オウジクス・りゅうけー→のっち・その他柏勢
メンストリュウ:
あれやな、そう考えるとノビは教え方が下手やな。系譜みたいなのは作れんのとちゃうか?
――ナムコ巣鴨店でインストラクターとして絶賛勤務中ですが…
メンストリュウ:
大阪でも今の若い奴に対してジョーとかが教えとんねん。でも、聞き耳立ててるとな「~の後は~が割れないから」とか「~は+8フレームやから~を」とか、具体的過ぎんやねん。俺はスパルタやったからな、そない教え方はせえへんかったな。もっとフィーリングをキーワードで教えればええんや。今でもアドバイスとかはそうやで。
ノブ:
リュウさんは師匠なのに何も教えてくれなかった(笑)対戦しながら自分で考えろってことなんだけどね。自分で考えたり創意工夫する余地を、具体的に教えすぎることで奪っちゃうのは問題だと思うよ。DRの頃、俺に30連敗ぐらいして憔悴した福士が「ノブさん、どこがいけなかったんですか…?」って聞いてきたから、「ただただ弱い。それに尽きる」って言ってたからね(笑)
メンストリュウ:
そう言っとけばええ。正直教えんのめんどいもんな(笑)
――メンストリュウさんと言えば、鰤さんの後ろでセコンドしてる時に、ひたすら「パケットや!もっとパケットいったらんかい!!」とアドバイスをしているのが印象的でした。
メンストリュウ:
あれな、ブライアンのハチェットキック(214LK)言う技があるやろ。あれの名前を間違ってパケットキックで覚えててん。鰤が下打てるところで躊躇することが多かったから「こんな奴もっとパケット打たんかい!ぼっ立ちやから打ち放題やろ!パケや!パケ放題や!」って適当なアドバイスして気持ちよくなってたんや。そしたら技名が間違ってた(笑)でも流石に鰤やな、理解してハチェット打ちまくって勝ってたわ。これが師弟いうもんや(笑)
ゼクス:
でも実は、メンリュウはよくTAGの頃に電話して色々聞いてきたよね。なんかネタ教えてくれとか、確反やコンボこれでいいのか、とか。俺も感覚派だし、調べ物なんかしてるわけないのに(笑)
ノブ:
大学院の研究室に居る時に限ってリュウさんから電話がかかってきて参った(笑)教授なんかより優先して話をしたね。
メンストリュウ:
「ノブ、なんかまだ俺に隠してるやろ。教えんかい!」ってな(笑)それもこれも、負けず嫌いゆえの行動や。とにかく負けたくない。連敗なんてもってのほかや。
ゼクス:
当時はカードシステムが無かったから、相手の心を折らないと勝ちじゃなかった。負けず嫌いな奴に負けを認めさせるには、よっぽど連勝しないといけなかった。
メンストリュウ:
ダブルスコア「しか」差をつけられなかった、って思ってたからな。
ノブ:
今はカードシステムと段位で序列が付きやすいから、「日本最強になってやる」って気概のプレイヤーが減っちゃったかもしれないね。
――ありがとうございます。では最後に、鉄拳7への意気込みや、次回MASTERCUPへの思い等があれば頂戴できますでしょうか。
メンストリュウ:
鉄拳7な。流行るといいんやけどな。
ゼクス:
盛り上がって欲しいね。
ノブ:
三島をもっと強くしてくれれば盛り上がるよ。
――今でも十分に強いと思うのですが、まだまだ不足でしょうか?
メンストリュウ:
何を言うとんのや!まずは平八の真奈落からやろ。あとはアパスト(無双掌破:3LPLP)をしゃがめないようにせんかい。それと、なんやったっけあの鉄拳5の技…羅刹門みたいな奴…
――青龍門(46RPRPLP)ですか?
メンストリュウ:
そうそう、あれ戻さんかい。あの技むちゃくちゃ強かったやん。
ノブ:
俺はもう風神拳を特殊中段にしてほしいね。
メンストリュウ:
ええな。もっとこう、アルカディアとかでも、どんどんそういう要望をバンナムに送らんかい。ミシマスター、LINE通して聞いとるんやろ!
――無茶苦茶言わないで下さい。
ゼクス:
まあ、メンリュウやノブのは冗談だとして。個人的には羅刹門に確反があるのが意味わかんないかな。あと鬼鐘楼を吹っ飛ぶように戻すべきだね。
――ここに来て、めいめいが勝手なキャラの調整内容のことしか言わないじゃないですか。もっと締めにふさわしいことをおっしゃって下さい。
メンストリュウ:
なんや、しゃあないな。最近は俺らもええ年やし、露出も昔と比べて減ったし、ゲーセンに居ても若い奴らは俺らが誰かわからへんやろ。
ゼクス:
そうだね、ゲームセンター行って鉄拳やってて話しかけられることがないって、一昔前なら考えれらなかったからね。
メンストリュウ:
それがええねん。お互い誰かわからん奴とバチバチやって、負けて帰ったりな(笑)楽しいでほんま。「あいつ次会ったら許さへんぞ」言うてな(笑)
ノブ:
みんな昔と比べて仕事とかで忙しくなったけど、鉄拳7も必ずやるよ。次のMASTERCUPも仕事の都合がつけば出る予定だしね。
メンストリュウ:
インタビューはこの辺にして、はよみんなで鉄拳やりにいこうや。
No.84 そして伝説へ… | ||||||||||||||
セレムラ | 鉄拳番長 じゃくらー | じんぺー | 暇人総長 | ミシマスター | ||||||||||
真レジェンド降臨!セレムラ「甦るがいい、アイアンプレイヤー!!」 |
No.107 セレムラコーポレーションS | ||||||||||||||
ノブ | ぴぃちゃん | 福士 | ベル | N氏 | ||||||||||
優勝してデクと古水を仲直りさせたい |
後ろの方も試合観戦出来るように、筐体周辺は選手、観戦者も座っての観戦にご協力ください。
また、筐体や会場に複数ゴミ袋やゴミ箱を用意いたしますので、そちらに捨てるようにお願いします。
イベントの今後の継続にも左右いたしますので、モラル向上のご協力よろしくお願いします。
■大会概要
『MASTERCUP.7 TEKKEN 5ON5 TEAM BATTLE GP2014』
日時:2014年11月2日(日)7:30~
開催地:東京レジャーランドパレットタウン http://www.yamazakiya.co.jp/area/
住所:〒135-0064 東京都江東区青海1丁目3-8
タイトル:アーケード 鉄拳TAG2U
大会形式:5on5
実況・解説:ゲンヤ・ハメコ。
参加費:1チーム15,000円
エントリー:176チーム 880人