MASTERCUP.5を決勝戦逆5タテで優勝。格闘ゲーム界に伝説を残した鉄拳界屈指の勝負師「ペこス」にインタビュー、来るMASTERCUP.6へ向ける意気込みを語ってもらった。
■「1対5になるかもしれないなと途中からそんな予感がしてました。」
――鉄拳世界最高峰の5on5『MASTERCUP.5』の1次予選から優勝までを振り返った感想をお願いします。
ペこス:1次予選からユウさんに志願して先鋒で出させてもらいました。普段は後ろの順番で出ることが多いのですが、大事な所で動かせてないと危ないという考えからなるべく全員試合に出る事にしました。正直最初は全然動かせてなかったんですが、この時に5試合動かしている中で尻上がりに動きが良くなっていきました。ここでレバーを触れたことで本当にこの後の出番にいい影響が出ましたね。
――それでは2次予選の感想をお願いします。
ペこス:2次予選決勝で京都チームと当たったのは覚えてます。中堅のノビが2人倒して、ユウさんが大将戦まで持ち込んでくれたんですよね。それが本当に助かったんです。京都の大将のはるさめさんがフェン・ジンパチだったんですけど、プレイスタイルを見る事が出来た御陰で倒すことができました。ユウさん様々でしたね。
――事前に相手プレイヤーの動きが見れるということはどういった利点がありますか。
ペこス:まず、今回のはるさめさんは独自のプレイスタイルを持つ典型的なワールド系プレイヤーだったのでその情報があると無しとじゃ勝率は全然違ったかもしれません。ユウさんが相手の癖や特性を充分引き出してくれたので、対戦前にデータはしっかり揃いました。 2次予選突破の勝因はチームワークにつきますね。どんな相手とも出たとこ勝負では試合はしないですね。後ろの順番で出ることが多いだけに相手の動きは必ずしっかり見ています。パンフレットを見て2次予選の動向から、ユウさんと注目チームをピックアップしてどんな系のプレイヤーがいるかというのを手分けして視察して回ってましたね。基本的に試合の順番じゃない時は会場をぶらついて観戦しています。これはチーム戦において本当に重要なことです。
――それでは決勝トーナメントについての感想をお願いします。
ペこス:1回戦は神戸のゆうゆうやよすりんのチームでしたね。最初よすりんの勢いがありましたが、ユウさんが頑張ったんじゃないかと覚えています。確かまんばさん、しょちゃんがやられた後に5タテだったかな。本当に頼もしかったです。準決勝は三重のチームでしたね。ここではノビの活躍で勝ち上がったと思います。情報収集もしていましたので準備は万全でした。
――いよいよMASTERCUP.5決勝戦の感想をお願いします。
ペこス:まずなんでうちのチームメイトはオーガを知らないのかなって見ていました。ゼウガル君のオーガが典型的なテンプレートセットプレイのオンパレードでしたから。あの若いチームがMASTERCUPで優勝するのは個人的に「まだ早い」という気持ちがありましたから、4タテされていくのを見ながら胸中穏やかではありませんでした。ましてや5タテで優勝とか許せませんでした。というなんだか訳の分からないプレッシャーに苛まれ、1対5になるかもしれないなと途中からそんな予感がしてました。
――嫌な予感が的中したわけですが。
ペこス:そうですね。対策は分かっていても大会のオーガは怖いので慎重になっちゃいます。元々ゼウガル君がスティーブ使いだった頃によく対戦をしていたので、プレイヤーの特性は理解していました。彼は若いプレイヤーによくいる反応の良いプレイヤーなので、甘えた技は通らないだろうなと。固く潰しにいこうかなと思っていましたが、俺もオーガは嫌いなのでどうしたものかなと。ただ実は試合の途中で意識がなくなってたんですよね。特にジンパチの立ち途中RKRKLPの出し切りなんか、技出したあとに「なんで出してるの俺?頭おかしい人なの?」って思いながらも出し切りが3弾目だけヒットしていて良かったなと。という事で自分では納得のいかない終わり方ではありましたが、会場が盛り上がっていたので安心しました。
――2人目の加齢となります。
ペこス:「加齢さん」(笑)ですよね。
――加齢さんって、ぺこスよりはるか年下ですよね。
ペこス:あれは立派な加齢さんでしょ。覚えていないのですが、戦う前に「負けないと思う」って口走っていたみたいなんですよ。
――本来死亡フラグのようなセリフですが。
ペこス:キャラがラース・ジンパチだったので心配してましたし、どういう動きをするプレイヤーか分かりませんでしたが危なげなく勝っちゃいましたね。
――中堅はラティンでした。
ペこス:俺の中でここが節目でした。ラティンは俺に苦手意識があるみたいなんですよね。本人からも聞いたことありますし、普段から皆さんの知っているようなプレイヤーなので怖かったんですが、ふたを開けてみたらきれいなスタイルで戦ってきたので「そういう感じなんだ」と驚かされました。この大舞台にか、俺への苦手意識から来るものなのは分かりませんでしたが大人しいもんでした。ラウンド数が2-0になった時にいつものスタイルに切り替えてきたんですけど「それはもう遅いよ」ってお仕置きして終わりましたね。
■「周りの歓声もあまり耳に入ってこない感じで、怖かったのでひたすら画面を見て無心で集中してました。」
――この時点で5人抜きの意識はありましたか。
ペこス:緊張感だけは解けないようにしておりました。意識したら負けると思っておりましたので、周りの歓声もあまり耳に入ってこない感じで、怖かったのでひたすら画面を見て無心で集中してました。
――つづいて副将はポンでした。
ペこス:キング・マードックですね。対戦したこともあって知っているのですが独特のスタイルなんですよ。ポイントになったのはなぜか普段より大会になると投げ抜けが出来るようになるんですよね。最後にボブのチェンジ狩りでスパイラルロッキー(※・・・以降ボブ昇竜)も正直運が良かったです。相手の行動はチェンジしかありませんでしたが、いつチェンジするの?みたいな状況で、こっちはチェンジ狩りの風神ステップを伸ばせるだけ伸ばして技当てましたからね。冷や冷やしましたよ。
――最後は大将のAOでした。
ペこス:野試合では負けることが多いですが、はじめる前からまったく負ける気はしてませんでしたね。AOがプロジェクターに映し出されていたんですけど、顔面蒼白に見えたので変に意識しなくなりました。いい意味でリラックス出来て、試合に集中できました。
――どういうところでしょうか。
ペこス:試合中にボブ昇竜を2回出してまして、1回目はチェンジ狩り。全然間に合ってなくて当たりもしませんでした。アリサですしコンボパーツが弱いのでこれくらい大した事ないなって思えるほど余裕があったので強気に戦えましたね。無限ステージで本数1-0でこっちの体力が負けてるときに、自分でも意味不明なんですけど「ダメージを取らなきゃいけない」って唐突に考え出してボブ昇竜をぶっ放したんですよ。それが当たってくれた御陰でその本数はタイムアップで勝てたんです。最近家庭用のオンラインでプレイしてましたら色んな戦い方をする影響からか、当たればOKというダメージの取り方を覚えました。それがTAG2に合った戦い方ではあるんでしょうけどね。詳しく言うと対戦中に中距離の相手をより良く見るようになりました。そこで常に考えているのがボブ昇竜に限らず、中段をいかに当てていくかって事ですね。このタイミングなら当たるだとか、だめだという発想にたどり着きました。
――2-0になりました。
ペこス:そうですね。そこから覚えてるのは試合中に「前ダッシュ連打」と「前歩き」をしていました。AOがそれをやっても手を出してこないくらいひよっているのはプレイを見て分かっていましたし、勝つぞって言う強い気持ちの表れだったと思います。そしてAOが技を出そうとした瞬間に技を当て、投げを通しましたね。最後にAOが焦った瞬間にカウンターで技が当たって試合が終わりました。結局運が良かったと思っています。また同じ逆5タテをやれって言われても無理でしょうし、10年に1回あるかないかレベルだと思ってます。やってしまったものは事実なので仕方ないのですが、期待されることが増えたのですごいプレッシャーですね。
■「今回のチームは自分にとって鉄拳の5on5『MASTERCUP』といえばというチームです。」
――先日の福岡で行われた「地獄祭」でも同じ状況が発生しましたね。
ペこス:期待されることは嬉しいことですね。俺は今まで地味なスタイルだったので。ノビみたいに派手なスタイルではないですし。地獄祭は個人的にやりこみ不足で準備不足もありましたので、いい教訓にしてMASTERCUP.6は準備して望みたいと思います。
――2・10『MASTERCUP.5』以降ボブ・ジンパチでTAG2をするプレイヤーが巷に増えたような気がします。
ペこス:本当に多くなりました。1キャラのゲームなら増えた実感は分かりませんが、TAGとなると分かりやすいですよね。色んなところで質問も受けるようになりましたのでここで簡単に言いますと、ボブはこれまで鉄拳をやり込んでいる人じゃないと使いきれないキャラだと思っています。ジンパチの強さは一長一短ですからね。もし俺でよかったら「Twitter」や、毎週木曜日に生配信している「ぺっ拳」でもどこでも質問してきてください。そして是非これからもこのTAGや鉄拳を楽しんで続けてほしいですね。
――それではぺこスが組むMASTERCUP.6のチームはどうなりますか。
ペこス:前回のチームも本当に良かったのですが、今回のチームは自分にとって鉄拳の5on5『MASTERCUP』といえばというチームです。8/10時点ではまだ完成しておりませんがMASTERCUP.2~4で一緒に組んだんですけど、本当に楽しい奴等だったんですよ。一体感がるというか。今から11/3が本当に楽しみです。
――最後にMASTERCUP.6に向けての意気込みをお聞かせください。
ペこス:優勝できるかどうかはリーダーが残り3ヶ月どれだけ腕を戻してくるかの仕上がり次第なので期待してます。口だけは達者ですし、話してるだけじゃ確認できないですが俺も楽しみにしてます。「全力ぶっぱーズ(^ω^)」で優勝したいですね。
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■大会概要
MASTERCUP.6 TEKKEN 5ON5 BATTLE GP 2013
日時:2013年11月3日(日)
開催地:東京レジャーランド パレットタウン http://www.leisureland.jp/
住所:〒135-0064 東京都江東区青海1丁目3-8
タイトル:アーケード 鉄拳TAG2U
大会形式:5on5
参加費:1チーム10,000円
エントリー期間:2013年8月17(土)0:00~2013年9月28日(土)23:59まで