日本のゲーミング界に翼をさずけることを目的とした、5ゲーム5ジャンルにおける、ゲームプレーヤー日本一を決める東西対抗ゲームトーナメント。
日本のゲーミング界に翼を授けることを目的とした、Red Bull 5G。今年の競技タイトルに、Play Staiton 3版『鉄拳タッグトーナメント2』が採用されたのは記憶に新しいが、このイベントのプロジェクトアドバイザーに、元鉄拳プレイヤーが就任していることはあまり知られていない。今回、Red Bull 5G プロジェクトアドバイザーの松井悠(ストッキング松井)氏にその経緯について、お話を伺った。
――松井さんと鉄拳の関わりについてお願いします。
松井:1994年の12月に稼働を開始した、初代アーケード版鉄拳から、PS版鉄拳3まで、いわゆるガチ勢としてプレイ。PS版鉄拳3では、鉄拳攻略集団『卍党』の一員として、「Tekken 3 Master Guide」の執筆に携わらせていただきました。初代鉄拳番長がプレイヤーとして猛威をふるいはじめた頃ですね。また、鉄拳3の頃から、アーケードでのイベントを開催し、日本全国のゲームセンターでのイベント巡業や、PS2版『鉄拳タッグトーナメント』のトーナメント開催をはじめ、さまざまなイベントを行っています。今回のRed Bull 5Gでは、World Cyber Games 『鉄拳6』予選以来、久しぶりの鉄拳イベントということになります。
――松井さんのプレイヤーとしての全盛時代の聖地『プレイマックス新宿店』とは。
松井:現在、鉄拳シリーズのプロデュースを務めておられる原田勝弘さんがスタッフとして勤務していたゲームセンター、『プレイマックス新宿店』は、毎週末の鉄拳大会をはじめ、ランキングバトルや連勝パネルの掲出など、さまざまなイベントが行われていました。当時は「鉄拳やりたきゃとにかくプレイマックスに来い」と言われるほどで、ゲームを通じたコミュニティの強さ、楽しさというものを自分が体感した場所です。十数セットの鉄拳が鎮座しているコーナーでは、大会が行われる日になると、開店から閉店まで一度もデモ画面が流れない、なんてこともあったようです。当たり前ですが、「そこに行けば誰かが必ずいる」という環境でゲームができるのは、本当に幸せな環境なんじゃないかと思います。
――今や格闘ゲームの大会形式として浸透した『早稲田式』の生みの親だと聞いております。なぜこの形式が生まれたのかを教えてください。
松井:もともと、鉄拳をプレイし始めたのは、もうすでに閉店して久しい『プレイシティキャロット早稻田店』というお店でした。とにかく狭いお店だったのですが、そこでも『早稲田猛者大会』という大会を毎週土曜日に開催していただいていまして。当時ガチンコ志向の強かったプレイマックスに対して、「魅せプレイ」を志向するプレイヤーたちが集まるちょっと変わったコミュニティがうまれていました。そこで3on3をやりたいね、という話がでたのですが、とにかく狭いお店で……普段も鉄拳が2セットしかないようなところでなんです。そんなところで勝ち抜き戦スタイルの3on3 をやるとなると、試合に何時間かかるのかわからない。その間、他の台の営業も止まってしまうので、「じゃあ3台同時に試合を始めて、2試合取ったチームが勝ちにしたらいいじゃない」と企画案を出しました。勝ち抜きスタイルの3on3 だと、当然強いヤツが3タテして終わったりして、見せ場がないまま終わっちゃうチームもあるじゃないですか。この方式だと、誰でもまんべんなく見せ場がうまれるし、組合せの妙も出てくる。さらに、当時はカードがなかったので、3人同キャラを選んで、台の裏側でこっそりプレイヤーが交代して、なんてこともやっていましたね。この大会方式、自分で言うのも何ですが、王道ではないけれど邪道でもない、ギリギリのラインじゃないかと思っています。
――『鉄拳』を取り巻く環境の今昔を知る松井さんから今の鉄拳シーンをどうご覧になっていますか?
松井:家庭用も含め、すべての鉄拳は一応プレイしているひと、という程度の認識でいて頂けるといいのですが、今の鉄拳シーンも、昔の鉄拳シーンも、正直あんまり変わらないと思っています。鉄拳が好きな人がいて、鉄拳が強い人がいて、その中に人気者がいて、みたいな。ゲームのシステムが変わっても、その根っこのところはきっと変わらないと思うんです。当然、年月の積み重ねはあるとは思いますけれども。僕がプレイしていた頃には存在すらしてなかったTwitterや、FacebookをはじめとしたSNSがあって、Youtubeやニコニコみたいな動画サービスがあって。でもそういうのって、別に鉄拳シーンの本質じゃないですよね。だって、今の現役の人たちに「環境に恵まれているね!」なんていってもピンとこないじゃないですか。この環境が当たり前のままプレイしてきている人たちからすると。鉄拳シーンって、結局ゲーセンや家で鉄拳をプレイするところからうまれてくるものですから、そこはあんまり変わらないんじゃないかなーと。
――松井さんはMASTERCUPをどのようにご覧になっておられますか。また、当日は会場にお越しになるとか。
松井:まず、熱量がいいですよね。「遠征」カルチャーの要素もあり、ワンデートーナメントっていうのもいい。とにかく、いい意味でお祭り騒ぎですよね。当たり前ですけど、MASTERCUPって、運営も参加選手も商売としてなんか誰も見てないじゃないですか。事前準備も含めるとどのくらいコストかかっているんだ? みたいな。そういうイベントがあるのってすごくいいですよね。その熱を感じに11月の大会は、是非お邪魔したいと思っています。
――さて本題のRed Bull 5Gで鉄拳が採用された経緯をお願いします。
松井:すでに、いろいろなところで紹介はさせていただいているので、ささっと紹介させてもらいますと、Red Bull 5Gは、エナジードリンクのRed Bull が主催する、5ジャンル5ゲームで競われる東西対抗のゲームトーナメントです。FPS、レーシング、スポーツ、ファイティング、フリーの5ジャンルから、それぞれ1タイトルずつ競技種目を選出し、10月のオンライン予選、11月のオフライン予選、12月の本戦を戦って頂きます。私は、Red Bull 5Gのプロジェクトアドバイザーとして、この大会に昨年から携わらせてもらっています。今年は、ファイティング部門にPS3版の『鉄拳タッグトーナメント2』を採用させていただきました。今年2月に行ったタイトル選定アンケートの結果から人気タイトルを絞り込み、ユーザーシーンの盛り上がり、開発元との交渉を経ての選択となります。このサイトをご覧になっている方はアーケードメインの方が多いとは思いますが、こういった大会にもぜひ参加をしていただければと思います。さまざまなタイトルの日本一が決定する激アツイベントになること、間違いなしですので!
――松井さんが目指すRed Bull 5Gの未来を教えてください。
松井:とってもふわっとしたイメージではあるんですが……ゲームイベントとか、ゲーム大会っていうくくりじゃなくて、「Red Bull 5Gだから見に行こう」っていう人が増えたらいいなぁ、と思っています。それから、ワールドツアーなんてのもやってみたいですよね。東西対抗戦の構図が、西洋 vs 東洋、なんてのになったら面白いなーと。それから、10年くらい前にプレイマックス新宿店で開催したイベントで、鉄拳のサウンドチームの人に来てもらって、鉄拳の曲をプレイしてもらいながら、その横で鉄拳大会やる、みたいなことをやったことがあるんですが、ああいう空間って楽しいし、気持ちいいんですよね……。そういうのも含めて、「参加しなきゃ体験できない楽しさ」を提供できるようなイベントを目指していきたいですね。Red Bull 5Gのイベントコンセプトである「日本のゲーミングシーンに翼を授ける」ために、さまざまな企画を仕込んでいく予定ですので、ご期待ください。鉄拳プレイヤー上がりの人間がこういうことやってるんだーと思って、ぜひ見てもらえると嬉しいです。
(C) Yusuke Kashiwazaki/Red Bull Content Pool
『オンライン予選』
東: 2013年10月19日(土)15時00分~
西: 2013年10月20日(日)15時00分~
※エントリー数によって時間が変更される場合があります。その際は事前にお知らせします。
『オフライン予選』
西(大阪大会): 2013年11月10日(日)
東(東京大会): 2013年11月17日(日)
※会場、時間の詳細は、オフライン予選に参加される方のみに通知されます。
『FINALS』
2013年12月15日(日)TABLOID(東京 日の出)
『ルール』
ゲーム環境
使用ゲーム機: PlayStationR3
使用コントローラー: DUALSHOCK3
※アーケードスティックコントローラーの持ち込み可、ただし、PlayStationライセンス品のみ。コンバーターの使用は不可。オフライン予選・FINALSに用意されているコントローラーは、DUALSHOCKR3のみとなります。アーケードスティックコントローラーを使用したい方は、ご自身でお持ち込みください。また、連射機能、マクロ機能の使用は禁止いたします。また、持ち込みを検討しているコントローラーについては、応募時にご入力をお願いいたします。
使用ソフト: 鉄拳タッグトーナメント2
バージョン: 大会開催時における最新バージョンのパッチを適用して試合を行います。
『出場者数』
〈オンライン予選〉
東: 128名(上位8名がオフライン予選へ)
西: 128名(上位8名がオフライン予選へ)
〈オフライン予選〉
東(東京大会): 8名(上位1名がFINALSへ)
西(大阪大会): 8名(上位1名がFINALSへ)
〈FINALS〉
東代表: 1名
西代表: 1名
ゲーム設定
試合設定:
〈オンライン予選〉2試合先取
〈オフライン予選〉2試合先取
〈FINALS〉2試合先取
使用可能キャラクター: 大会開催時にプレイが可能な全キャラクターの参戦が可能です。試合ごとのキャラクターの変更も認めます。(オフライン予選、FINALSでは、試合開始前に審判に使用キャラクターを申告してください。相手プレイヤーがキャラクターを決定した後の変更は認めません。)また、オフライン予選・FINALSでは、選手がキャラクターのカスタマイズを行うことはできません。
ゲーム内設定:
ROUNDS: 3
ROUNDTIME: 80
ゲームモード:
〈オンライン予選〉 ONLINE BATTLE – PLAYER MATCH
〈オフライン予選・FINALS〉 VS BATTLE
使用ステージ:
〈オンライン予選〉 ランダム
〈オフライン予選〉 ランダム
〈FINALS〉 後日発表
プレイヤーサイド:
〈オンライン予選・オフライン予選〉 トーナメント表 左側(上側)プレイヤーが 1P側 トーナメント表右側(下側)プレイヤーが2P側
〈FINALS〉 西:1P側 東: 2P側
※注意事項
大会開催期間中に予期しないプレイステーションネットワークのメンテナンスが行われた場合、大会が延期または中止となることがございます。
当大会への参加は国内在住の方のみに限らせて頂きます。
鉄拳タッグトーナメント2 はCEROのゲームレーティングでC評価とされています。オンライン予選開催時点で15歳以上であることが必須です。15歳未満と判明した場合、失格となりますのでご注意ください。
運営事務局が不適格と見なしたプレーヤーは、参加をお断りする場合があります。
応募時の参加選択肢によって、東または西のチーム振分けが決定するのでご注意ください。
東西両方への応募も可能です。その場合は個別にそれぞれ応募して下さい。ただし、先行して開催される西オフライン予選を通過した時点で、自動的に東オフライン予選への出場権は消失します。
オンライン予選の参加にあたり、インターネット環境の設置、費用はご自身で負担となります。
オフライン予選会場までの交通費は自己負担となります。
1人のプレーヤーによる複数IDを使用した複数回エントリーは禁止します。
大会のルール、開催スケジュールは予告なく変更される可能性があります。
当日の参加状況により参加人数の変更、トーナメント構造の変更の可能性があります。
Red Bull 5G 大会の模様は、www.redbull.jp、ならびにテレビ、新聞、雑誌、WEBなどへ掲載される場合があります。
その他ルールに関する質問は、運営事務局《info@redbull5g.jp》までご連絡ください。
■大会概要
MASTERCUP.6 TEKKEN 5ON5 BATTLE GP 2013
日時:2013年11月3日(日)
開催地:東京レジャーランド パレットタウン http://www.leisureland.jp/
住所:〒135-0064 東京都江東区青海1丁目3-8
タイトル:アーケード 鉄拳TAG2U
大会形式:5on5
参加費:1チーム10,000円
エントリー期間:2013年8月17(土)0:00~2013年9月28日(土)23:59まで