『初代鉄拳番長じゃくらぁ~』・『日野P』に11・2『MASTERCUP.7』への意気込み、鉄拳の大会文化、今年行われたマタドール杯、EVO2014等について語ってもらった。
「カラオケ借りてゲーム持ち込んで一生クマパン対策したのに間に合わなかった(笑)」
――MASTERCUP.6について、番長の戦績を教えて下さい。レジェンドチームでの出場でしたね。
番長:
レジェンドなのかどうかは微妙なとこなんだが(笑)
日野P:
もはやレジェンドの定義がわかんなくなってる(笑)
番長:
記憶にないくらい、さくっと死んだ記憶しかない(笑)
――MASTERCUP.6については、一次予選は全員出場で、ワイルドカード行ってますね。
番長:
ワイルドカードは俺全力で実況してたよ(笑)
日野P:
誰と出てたんだっけ?
番長:
黒黒、膝マスターは間違いないんだけど、あと誰だっけ。
日野P:
ネオさんとか?
番長:
あー、ネオタワーいたね。あとsnake(台湾)か。
――snakeは機能したんですか?
番長:
機能はしてない(笑)一回組もうと思って。台湾チャンピオンなんだけどね。年齢は30歳超えてる。
日野P:
レジェンドはレジェンドでも、台湾限定のレジェンドだったか(笑)
番長:
6BRのとき、台湾最強だったらしいんだよね。
――なるほど、こちらには全く情報がなかったので、「新人外国人補強スカウトしてきてんな」とか思ってました(笑)
番長:
前回は俺が海外で働くようになったこともあって、海外勢入れてこうって話になったんだよね。それで声をかけた。
――正直、今は初代鉄拳番長というよりはワールド番長というか、そんなイメージになってきてますね(笑)
番長:
実際、海外からみるとそうかもしれないね。アーケードが実は東南アジアと一部のアメリカにしかなくて外で鉄拳のようなビデオゲームをするって文化があんまりないみたいなんだよね。実際、家庭用をBARとかに持ち込んで、みんなでわいわいプレイするとかで鉄拳を楽しんでいる国があると、俺もそういった文化の違いに触れたくて、直接コンタクトを取って、足を運んで対戦してみたりしたよ。もちろん仕事としてじゃなくて、仕事が終わってからでもちょっと会おうかってだけで向こうの人のモチベーションになったり。ワールド番長ってフレーズが出てたけど、「過去にやってきた事で番長というキャラを世界でも通じるんだな」って、世界に行って声をかけてもらう事で本当に鉄拳やってて良かったって認識したよ。
――仕事で営業しつつ、プライベートでも海外の鉄拳プレーヤーと交流を深めているって形ですね。
番長:
日本での活動では、組手として行く仕事としての色が強かったけど、海外ではまた別の形で。もちろん販促・プロモーションの企画をして、「これこれこういう人を呼びますんでそれに絡めたイベントをやりましょう」といった提案とかもするけども、俺から率先して、「ここに行きます!鉄拳しましょう」みたいなものはほぼ無いね。
――台湾のsnakeとも、そういう形で接点があったんですね。
番長:
話を戻して、チームの戦績のところの話をすると、あんまり前回はみんな奮わなかった。各自やりこみ不足もあるけども、やっぱキャラ対の部分だよね。みんな押しつけ型だし、チーム全体で「まぁいけるんじゃないか」と高をくくってた部分はあったね。
番長:
1次予選の段階で、あいつに負けた。クマパンのガチャピンに5人抜きされた。逆5タテで。
日野P:
わ。ペこス状態(笑)
番長:
あのチーム、ガチャピンだけ異常に強いんだよ!1回戦あいつ全部5タテ、5タテ、逆5タテであいつ一人だけで決勝トーナメントいきそうだったし(笑)
番長:
去年も韓国のクマパンに殺されてるし。
日野P:
因縁のクマパンだね。
番長:
理由としては、ジャックは体がでかい分、チェンジが甘い俺にとってチェンジ狩りがされやすいのが若干きつい(笑)。それで熊武双がマジ馬鹿に出来ないんだよね。1体だとコンボ火力あんまりないけど、クマパンタッグだとずっとアサルト使い続けられるし火力も高いんだよね。もちろん不利とは言わないよ、熊鬼神にシザースとかもあるし。きっちりやればいけるかもだけど、まぁ完全にキャラ対策と力不足。カラオケ借りてゲーム持ち込んで一生クマパン対策したのに間に合わなかった(笑)
日野P:
家庭用持ち込みってすごいですね。レジェンドプレイヤーって、面白くて、ガチな人ばっかり(笑)
番長:
snake、膝マスター、黒黒さん、ネオタワーに怒られるぞ(笑)
――日野Pの戦績について
日野P:
「原田いったらんかい」というチームで、原田さん、私と、Mishimaichel、ボブ、よねもんの開発&プロデューサーチーム!
――MASTERCUP運営としては大会に「開発チーム」が出てくるのは、初めてですし、他の格ゲーでは聞いたことありませんし、非常に嬉しかったです。
日野P:
ありがとうございます。1回戦は「サウジ鉄拳」のガファリーニョで。その名前から発せられるプレッシャーにもう腰が引けてたんだけど…(笑)
番長:
サウジアラビアには鉄拳の筐体ないからねー、家庭用勢。
日野P:
中には大阪に留学している人もいて。嬉しいことに、この出会いをきっかけに巣鴨や大阪日本橋のイベントにも顔を出してくれたりしました。ガファリーニョにいたっては、今は私のチーム「日野Pコレクション」に居るという(笑)
番長:
なんでやねん(笑)国を捨てたか(笑)
日野P:
「TEKKEN」を楽しんでると感じます、ホントに。
番長:
海外勢は情熱が凄いよね、サウジから俺とユウとノビを招待してくれたこともあったな、全額出すからって(笑)
日野P:
サウジマネーやば(笑)
番長:
まぁ、実際ビザの厳しさの問題とかあって、入国の審査の厳しさから今回は断念したんだけどね。海外の人たちは純粋無垢というか、強くなりたいってのはもちろんあるけど純粋に鉄拳が好きなんだろうね。
「参加人数が増えているのに、クオリティが進化しているイベントは他にないよね。」
――日野Pの戦績としてはどうでしたか?
日野P:
いや、奮わないですよ!(笑)ラウンドは取れたけど1回も勝ててはないかな。すごく悔しかったです。鉄拳を始めて1年半なのかな、段位も高弟まで来てやれることがちょっとずつ増えてきたけど、…弱くもなった(笑)
番長:
覚えるとそうだよねー、選択肢が増えちゃうと迷っちゃうのはあるね。
日野P:
鉄拳以外だと、番長にもいい勝負できるんだけどな。JOJOとか(笑)
番長:
ふつーにスコスコにされて、2度とこのゲームやんねーってなった(笑)
――日野Pはもともと2Dの格闘ゲームは好きでかなりやってたんですよね。2Dと3Dの違いってどうですか。
日野P:
私は今となっては3Dの方が楽しいです。もともと2Dにはキャラ萌えで入ったんですけど、つぎこんだ時間としても鉄拳が長くなってきたこともあり、四肢連動のボタン配置は直感的に動けるし、相手の技をみてどのボタンの技なのかとか想像ができるようになってきました。奥行きがあって楽しいって思います。
番長:
2Dプレイヤーが新しく鉄拳始めるとき壁にぶつかることってあると思うけど、俺が思うに、2Dだと思ってやるのもありじゃないかな?、たとえばラースとかリリとか横移動が必須なキャラは別にして、マードックとかジャックとか、でかいキャラで正面からぶつかってみる方が考えること少なくなるからやりやすいかな。そこから少しづつ広げていけばだいぶ入りやすいんじゃないかな。
日野P:
たしかに番長には執拗にジャックを勧められたなあ
番長:
このゲームもう一つの敷居として、2キャラ使わないといけないっていうのはどうだった?
日野P:
私は全くヘビーに思わなかったです。1人死にかけても、もう1人いるってのが逆に心強い。
番長:
まぁソロっていう選択肢もあるし、家庭用もある。近いタイプのキャラを組ませるという手もあるし、自分の中で幅広い選択肢からあった形を選んでほしいね。それこそジャックみたいに簡単なキャラを選ぶのもいいしね。結局ワンコイン入れてみたらなんとかなるんだよね(笑)
――マタドール杯について感想をお願いします。
日野P:
マタ杯は「日野Pコレクション」で出たんだけど、超心強いメンツでした(笑)AO、ゼウガル、しゃな、はるすけ。…私に鉄拳を教えてくれた人たちですね。みんなでごはんを食べに行ったときにAOが「このメンバーで出ようよ」ってことを言って。それでどんどん盛り上がって出ることになった。原田さん達「中の人」と出たときとは違った楽しみ方ができて、すごく楽しかった。
番長:
俺達は逆境とか、相当アツい試合だったよね。動画まだなの?(笑)
日野P:
そういえば私ninと戦ったよ!(笑)私、ninを投げたんだよ!(笑)
番長:
すごい組み合わせだな(笑)投げましたって(笑)
日野P:
次の日に日本橋に移動して、ninとGreenArcadeの社長とどんちゃんと4人でご飯いったんですけど、その時改めてninに挨拶をしたら、「僕は相手が女性でも子供でも手加減せず、全力で戦う主義です。いい試合をありがとう」ってすごくさわやかに挨拶していただきました(笑)いろいろ、本当に楽しかったです。
番長:
俺達は、やっぱレジェンドチームか、俺、ミシマスター、膝マスター、黒黒、メンリュウ(笑)メンリュウとか俺が15歳のときからの知り合いだからね、もともとはストZERO2プレイヤーだったけど。鉄拳3後期から俺と、しょりだーが教えてって経緯なんだけど、今回初めて組んだんだよね(笑)1次予選は決勝トーナメントもマタドールんとこだし、とにかく楽しかった。2次予選は相手も鉄拳3や鉄拳4の覇者たちといったレジェンドたちで、よくあんなチームで組めたよなとか。本当に面白いチームだったし、試合だったなー。逆境チームとの対決はとにかく楽しかった!総評としては、よくあの運営人数と、あの場所で、あの420人って規模で、この時期に大会を回せたなと。a-cho、MASTERCUP、関西勢がしっかり運営して、一丸となって盛り上げてくれたので、純粋に参加者として楽しむ事が出来ました。
日野P:
MASTERCUP.7の告知も初出しの場所となりましたね。京都も満喫できたし、楽しい思い出がいっぱいな大会でした。
番長:
ワイルドカードのレギュレーションもいいね。
――段階式ワイルドカードは、第5回マタドール杯、SHC2、ダブル杯ででテスト的に実施。全てをフラットにしていくのは難しくなってきたという事実もあります。参加人数が多すぎてTAG2の間、MASTERCUP.7は採用できません。
番長:
MASTERCUP.7では仕方ないよね。段階式のワイルドカードは結構好評だったよね。俺は良かったと思うよ。これだけのイベントで、参加人数が増えているのに、クオリティが進化しているイベントは他にないよね。
――EVO2014について感想をお願いします。
番長:
日本から5人で、13歳の鉄拳神「弦」、プロを目指す「AO」、怪獣「ゼウガル」、海外を楽しむ「黒黒」、応援団「こうすけ」、初の海外で、弦の2位は大金星と言っていいでしょう。未来もあるし、これで更に強くなると思うので楽しみだよね。正直、応援団の人は雑魚死を予想しつつも頑張ってたね(笑)
日野P:
AO、ゼウガル、こうすけは身近にいる存在で、EVOへ対する思いを前々から聞いていたので、メチャクチャ応援してました。海外勢が「根っから鉄拳を楽しんでいる姿勢」は彼らにも大きな印象を残したようで、帰国後に聞かせてもらったエピソードはどれも爽やかで本当に素敵なものでした。弦君については、原田さんやまさかりさんのTwitterの拡散力で、鉄拳を知らない私のフォロワーのアイマスPや、女性の方々が「13歳が世界で戦っているのは凄いし、さらに優勝しそうって何事!?」って、どんどん拡散していって熱量が凄かったです。「鉄拳」を知る機会に繋がってくれていたのもとても良かったですよね。
――MASTERCUPの総評や、MASTERCUP.7の意気込みを教えてください。
日野P:
鉄拳のプロモーションのお仕事で全国各地に知り合いが増えました。テケナーがよくMASTERCUPに対して口にする「同窓会感覚」をついに実感として味わえるのが、今から楽しみです。
番長:
またも鉄拳史上、過去最大人数更新は凄い。しかもこのタイミングに成し得たのも凄い!MASTERCUPだから思い出を作りに行こうっていう流れも出来ていいよね。しかも、あれだけの規模のものを、時間通りに進めていくっていうのが素晴らしい。だからこそ、観戦・参加プレイヤーも運営の苦労を察して、当日はゴミのポイ捨て禁止。ボーリング場の椅子に座る事無く、マナーを守って楽しくMASTERCUP.7だな!
後ろの方も試合観戦出来るように、筐体周辺は選手、観戦者も座っての観戦にご協力ください。
また、筐体や会場に複数ゴミ袋やゴミ箱を用意いたしますので、そちらに捨てるようにお願いします。
イベントの今後の継続にも左右いたしますので、モラル向上のご協力よろしくお願いします。
■大会概要
『MASTERCUP.7 TEKKEN 5ON5 TEAM BATTLE GP2014』
日時:2014年11月2日(日)7:30~
開催地:東京レジャーランドパレットタウン http://www.yamazakiya.co.jp/area/
住所:〒135-0064 東京都江東区青海1丁目3-8
タイトル:アーケード 鉄拳TAG2U
大会形式:5on5
実況・解説:ゲンヤ・ハメコ。
参加費:1チーム15,000円
エントリー:176チーム 880人