GODSGARDEN#3招待選手、日本最強ラース使い福士にインタビュー。2・5GODSGARDEN#3への展望を語ってもらった。
■因縁を知った上で観たりすると盛り上がると思うんですよね。
──2・5GODSGARDEN#3の開催が決まり、招待選手として出場が決まりました。まずは「GODSGARDEN」に対する印象をお聞かせください。
福士 日本で開かれる格闘ゲームのイベントって長らく闘劇しか無かったと思うんですが、今回家庭用を使って開かれる、日本では格闘ゲームのシーンが全体的に下火になってる言われて…とりわけアーケードゲームの話が多いんですけど世界レベルで見ると格闘ゲーム人口は増えつつあるみたいで、その中で世界とリンクしたイベントを行うことによって人口を増やすというのは所謂「eスポーツ」ですか?それと通じるものがあると思うんですよ。そういうのって海外が進んでいる印象があって、例えばアメリカで開催している「evo」だかだとスポンサーがきちんと付いて一つのエンターテイメントとして確立されていると思うんです。それに近いイベントが日本で行われるってことは凄く意味があることだと思います。
個人的にはこういったeスポーツ化への運動は大いに頑張ってもらいたいし啓蒙活動も応援したいと思っていますし、僕の世代からちょっと上ぐらいの人たちって格闘ゲームとか小さい頃からやってきてみんなで遊んだりしたと思うんですけど、今こういう大会になって日本でもプロが生まれつつありますし、そういうものに繋がっていくっていうのは丁度今、時代の転換期にいるような気がして感慨深いですね。
──優勝者には今までのイベントとは比較にならないほどの高額賞金がでますが。
福士 賞金ありきの大会というよりはプレイヤーが活躍できる場があるという意味で大会自体が開かれるということに意味があるのかなと思いますね、極端な話賞金が出てなくても招待されているレベルのプレイヤーはみんな出てたんじゃないですかね。あるに越したことはないですし賞金が出るってこと自体がステータスになってはいると思うんですが「賞金があるから」って考えてるプレイヤーはそんなに多くないと思います。それはMASTERCUPなんかがいい例だと思いますけどね。モチベーションを上げる一因にはなるとは思いますがそれを目的として参加するプレイヤーって多分居ないんじゃないですかね。
──今回は「2試合先取」「ダブルエリミネーション」「指名・拒否方式」といった鉄拳プレイヤーにとっては馴染みの薄いルールが採用されます。
福士 指名・拒否方式は新しい戦略が生まれるますし凄く面白いと思いますね、キャラクターの相性はもちろんプレイヤー同士の人間関係とか因縁とか周りが知ってれば盛り上がりますし、戦略的な面で言えば有利なキャラクターを露骨にかぶせるとかは勝ち上がるための戦略だと思います。僕で言えばラースを使ってるんで露骨にノビに指名したりとか…そういうようなやり方もありますし面白い試みであるとは思いますね。
ダブルエリミネーションに関しては、従来よりも対戦するチャンスが増えるわけですし、実力が結果に反映しやすいって認識はありますね。所謂「事故」が起こりにくい…弊害はちょっと思いつかないですね、時間が延びるぐらいですしプレイヤーとしては歓迎する人のほうが多いんじゃないですか?
──「指名・拒否方式」で拒否権を使いたいプレイヤーはいますか?
福士 こういう大きい大会ですからやっぱり盛り上がりを重視したいっていう考えがあって…でも個人的に因縁があるプレイヤーとかってあんまり居なくて…例えばライバル関係であるとかそういったプレイヤーも特に居ないんで僕は今回に関して言えば貪欲に勝ちに徹するために自分のキャラクターの特性とかプレイヤーの特性を考えて相性のいいだろうと思うプレイヤーを片っ端から指名してやろうと考えてますね、ある程度空気は読みつつですけどせっかくいただいたチャンスなので露骨にかぶせていこうと思います。
──具体的に指名したいプレイヤーは?
福士 ほんとはシャオユウとかカポエラとかがいれば大好物なんでやりたいところなんですけど、相性的に言えばやっぱりドラグノフ…要はノビですね、あいつがこの大会のメインストリームであることは間違いないと思うんですけどそこに敢えてかぶせるのもアリかなと思ってます。でも大会の形式が形式なだけに事前に対戦相手がほとんど判明しているわけでみんな対策を取ってくると思うんですね、僕もそれは例外じゃなくて自分の動画を見直したりだとか、出てくる奴全員の動画を見直したりだとかそれくらいやってくると思うんですね、そういった水面下の戦いというか目に見えない盤外戦にも注目してもらえたらなと思いますね。まぁ今回集まってるクラスのプレイヤーになると当然弱い人も居ないですしキャラ相性といっても「鉄拳6BR」ですからね、覆せないほどの組み合わせってそこまで存在しないと思います。
──逆に指名されたくないプレイヤーは?
福士 うーん…人間的な相性で考えると…それも特に居ないですね、というのも今回出てくるプレイヤーで段位戦をしたことが無いプレイヤーってほとんど居なくて、お互い手の内がある程度わかってると思うんで全員やりたくないと言えばそうですし、逆に全員に勝てる自信もありますし…そこまで指名されたくないってプレイヤーは居ないですね。
あとはやっぱり鉄拳以外の感情的な所とか人間関係ある部分で「こいつとやりたい!」という人もあるでしょうし、周りがそれを望んでいるっていうケースもいっぱいあると思います。例えば○○と××が仲が悪いとか単純におもしろいですよね(笑)有名なところだと鰤さんと古水とか…キャモメとアオとか因縁があるの知ってます?
──いや、知りませんでした(笑)
福士 全然オフレコじゃなくて載せてちゃって構わない思うんですけどキャモメとアオは大阪でキャモメがアオにブチ切れてケンカになりそうになったんですよ、そういう因縁を知った上で観たりすると盛り上がると思うんですよね、僕個人としてもそういうフロックだとかアングルだとかプロレス的なものは大好きなんで盛り上げたいんですけど…今回に限って言えば僕は勝ちに徹底して指名していきたいと思います。誰ももノビが1回戦でLoser’sに行くとかそういうことは望んでないと思うんですけど…まぁこんな事言っておいて本当に指名するかはわかりませんけどね(笑)ここで発言しておくことも一種のけん制になると思いますし…ブライアン得意だから鰤さん指名するかもしれませんし、野試合でわりと戦えてるデクを指名するかもしれないし、想像以上に感情的になって何回も苦渋を舐めさせられてる越えるべき壁であるタケヤマさんを指名するかもしれませんしね、まだわからないですよ。
■たとえ当日予選でだれが上がってきても対策は取れているのでそういう面では強みかなと思います。
──現段階で招待選手と当日予選参加選手の中から決勝に残る可能性の高いプレイヤーは誰になると思いますか?
福士 出てるプレイヤーが全員大会に強いですし組み合わせ次第だと思うのでなんとも言えないんですが…僕も選手なんで絞ることはできないんですが、逆にいちファンとしてデクとかノビが世代交代という意味も含めて次世代のプレイヤーが活躍することを望みますね。ちなみになんでアオを挙げないかというと若すぎるからです(笑)僕はノビが弱い時代とかも知ってますからね、デクだって最初からそこまで強かったわけじゃないですしそういう意味で新世代には頑張って欲しいです。
──今挙がったデクやノビ、もしくは他の参加者よりも自分はここが優れているという点は?
福士 やっぱり自分の武器っていうのは僕の場合「知識と経験」だと思ってます。彼らが落としかねない相手でも、あるいは彼らが知らないようなキャラクター、彼らが知らないようなシチュエーションであっても僕は全部わかっているという自負があるので…ぶれの無さという点においては結構自信がありますね。今回鉄拳6BRに登場しているキャラクターでわからないキャラクターは一人も居ないですから…特に関西勢なんかに言えると思うんですけど知らないキャラクターほど大会で当たるときつくて、彼らクラスのプレイヤーでも苦戦せざるをえないと思うんですが、僕は本当に誰が出てきても必ず対戦経験もありますし、たとえ当日予選でだれが上がってきても対策は取れているのでそういう面では強みかなと思います。
──他に視聴者側から観て興味のあるプレイヤーはいますか?
福士 さっきも挙げたようにデクとかノビを応援したいんですが、僕はやはり鉄拳に対して思い入れが強くて感情が抑えられないようなプレイヤーを応援したいですね、軍総杯の時にマタさんが韓国に負けて悔し泣きしてた時とかも、自分が一生懸命やりこんでる物…それがゲームだとしてもあれが「ダサい」って思う人って居ないと思うんですよ。そう考えると古水なんかは観てて凄く感情移入できますよね、これは書いておいて欲しいんですけどMASTERCUP.4でワイルドカード敗退が決まった時本人は否定してますけど間違いなく泣いてましたからね、そこまで鉄拳というか勝負に対して感情を乗せられる…それは大きな力になると思います。デメリットになりうるんですが少なくとも周りからは応援したくなりますよ。負けてすぐに「帰ろうぜ~」って奴がかっこいいとは思えないですからね、そういう冷めてるほうがかっこいいみたいのは中学生でおしまいです。
──来るGODSGARDEN#3の見所はどこになると思いますか。
福士 集まってる面子を考えると幻想が詰まってますからね、多分みんな「あいつとあいつはどっちが強いのかな」っていう組み合わせが沢山あると思いますし観てるほうも感情移入できると思うんですよね。
あとはGODSGARDENっていう大きな大会が鉄拳で行われることにおいてその大会がどのくらい盛り上がるのか、今後どういう風に繋がるのかを視聴者の人には楽しみにしてほしいですね、今後いっぱいあるじゃないですか、5月に行われる大会もあるし今年も闘劇やMASTERCUPもあるだろうし…そういう意味では運営に対して多少厳しい目で見てもいいんじゃないですかね。
──GODSGARDEN#3に向けて意気込みをお願いします。
福士 どちらかというと最近は大会を盛り上げる側に数えられることが多くなって、個人的に大会自体が盛り上がればいいなと気を使うこともあったんですが、今回はシングル戦ですしダーティに「勝ち」にこだわっていきたいなと思います。
■GODSGARDEN #3
日時:2011年2月5日(土)入場15:00/開始16:00(~28:00終了予定)
場所:阿佐ヶ谷LoftA (http://www.loft-prj.co.jp/lofta/)
前売¥3,500/当日¥4,000(共に1drink付き)
前売りチケットはローソンチケット【Lコード:36160】発売中