U18世界最高峰の鉄拳ニュージェネレーション、鉄拳覇皇の弦(12)とスペシャルピコハん(17)に来る11・3『MASTERCUP.6』へ向ける意気込みを語ってもらった。
■「MASTERCUPは緊張が先にあって、その中で戦っていくのは恐かったです。」
――まず、お2人の年齢を聞かせてください。
弦:12歳です。
スペシャルピコハん(※以降こーき):17歳です。
――中1と、高2ですか。おそらく全国でも屈指の強さの中高生ということになると思いますが、他に同年齢くらいで「こいつは強い」というプレイヤーのことを聞いたことはありますか?
こーき:ごん君ですかね。関東のエディ・クリスティ使いだと思います。対戦したことはないんですが…。前回、しゃなくんチームで韓国チーム撃破したらしいですね。
――弦は前回MASTERCUPデビューして、ベスト4まで行きました。前回MASTERCUPの感想をお願いします。
弦:あんな大きな舞台に立てたんで、相当良かったし、緊張したし…MASTERCUP.5で準決勝まで行けたことは、自分でもスゴイなと思いました。
――こーきはその様子を配信で見ていたんでしょうか?
こーき:見てました。配信では、弦の試合はあまり映らなかったんですが…他の試合もアツかったし、こんな風に対戦してみたいなあと思いながら見てました。
――会場の雰囲気はどうでしたか?これまでもお父さんに連れられて、色んな大会に参加していると思いますが。
弦:今までにない感じた事の無い空気でしたね。みんな緊張感がある中で頑張っていて、震えてる人とかもいたし…コンボのミスとかもあるじゃないですか。あれは相当緊張するなと思いました。現場にいないとあの空気感はわかりません。
――九州では、膝まったり杯などに2人とも出場していますが、雰囲気は違った?
弦:そうですね。福岡の方が地元だし、知り合いも多いので気持ちは楽ですね。MASTERCUPは緊張が先にあって、その中で戦っていくのは恐かったです。
――こーきのお兄さんである「ゆったりゆーき」は、やはりMASTERCUP.5デビューで、5タテを2回、4タテと3タテを1回ずつという偉業を成し遂げています。
こーき:やべえって(笑)先鋒で出るとゆーきは本当に強いですね。そういうところを見習いたいです。自分は大将もしくは中堅で出ることが多いので、ああいうのもできたらなと思っています。
――今回のチーム構成からすると、先鋒での起用ということもありえそうですね。
こーき:でも先鋒だと自分、弱いんですよね…。あまり自分からはやりたくない面もあって。でもチームオーダーとして言われたら、挑戦してみたいです。
――弦のチームはMASTERCUP.5、一回戦を無事突破して、二次予選に進みました。ここではミスターと対戦していますね。彼とは以前にも2度ほど対戦したことがあり、その時もやられているかと思います。どういう所が苦手なんですか?
弦:あの独特な雰囲気のスタイルが苦手っす。老獪な立ち回りというか。雰囲気?凄みみたいなものがありますね。もし次に対戦することがあったら、絶対倒したいですね。もう負けないっす!
――決勝トーナメントに進み、1回戦を先鋒ゆーきが5タテしました。準決勝、Specialistチーム戦で敗北でしたね。
弦:悔しかったですね-。
こーき:その試合は配信に映ってました。開幕、ゆーきが加齢さんにやられて…。
弦:で、俺もやられたっす。
こーき:その後、ゆーたが勝って、頑張ったんだけど、ゆーたがラティンに負けて、そこから全員いかれてましたね。
――九州の若手の勢いを印象づける結果になったと思います。鉄拳開発チームの原田さんも「地方のチームがベスト4まで上がってきているなんて、スゴイね!」と驚いていました。さて、決勝トーナメント以降出番がなくてレバーを触っていなかったプレイヤーがいい動きをできずに負けるといったパターンが多く、MASTERCUP.5でもありました。弦はそのあたりどのように見てますか?
弦:俺は結構試合に出たから触った方なので。触ってない人は、絶対触った方がいいです!全然違うっす。
――会場にはカラオケルームが併設されていて、液晶テレビもあるので、ゲーム機を持ち込んで対戦したり、といった工夫をしているプレイヤーもいました。
こーき:やっぱり、大会の前とかは触っておきたいですね。今回はカラオケルームにPS3を持ち込んでウォーミングアップしておきたいですね。
――それでは今の福岡県の鉄拳事情などをお聞きしたいと思います。ちなみに、現在の2人の段位はどうなっているのでしょう?
弦:今は、2キャラとも鉄拳覇皇です。(※2013年8月17日現在)
こーき:拳王ですね。
――段位戦は頻繁に行われているんでしょうか?
こーき:うーん、ここ2週間くらいが一番激しかったんじゃないですかね。福岡県北九州で開催された「地獄祭」も含め、遠征で来ている人がいっぱいいたので。大規模な大会があるって本当にいいですよね。あまり来なくなった人もみんなゲーセンに来て盛り上がるというか。
――週末には人が集まるんですか?
こーき:土日、それから金曜日ですね。博多はアミューズメントMGM博多という通称「オニマル」というゲームセンターが盛り上がってますね。
――それぞれライバル視しているプレイヤーなどはいますか?
弦:スペシャルハんマーですね。勝ったり負けたりするんですけど、勝っても、次の日勝てるか分からないんです。絶対勝てるわけでもないし、絶対負けるわけでもないし…でも、負けたくないです。
――15歳差のライバル認定ですね。こーきはどうですか?
こーき:ゆーきと、くりくんと、スペシャルハんマーですね。弦は……まだ早いかな(笑)こないだ負けたんだけど、「まだ早かったな……」と思いましたね(笑)
――九州には偉大なプレイヤーが多かったですね。
こーき:やめたり鉄拳から離れた人達は、ほとんどの人たちが自分の目標であり壁だったので……もう戻ってきて欲しくないです(笑)
弦:今あんまやってない人だと、僕の住んでいる飯塚という地域では地獄祭のチームメンバーのスゥさんとか、ヤデンさんとかに鉄拳に帰ってきて欲しいし、福岡だと今はドラゴンボール勢のストリウムさんとか。やり込んだら強いと思うんですけど…もったいないです!
■「強い人とやったらやっぱり楽しいし。良い経験になったっす。」
――九州は、大会があれば関西からも人が来てくれたりと、割と環境面では恵まれていると思うのですが、そんな中でプレイヤーが多く集まるオニマル(現:アミューズメントMGM博多店)の良さという点ではどうでしょう?
こーき:筐台数の多さと、広さがまずありますね。メンテナンスはちょっと悪いけど…そこがあれば完璧だと思います!
弦:広い駐車場があるので人が集まりやすいのかなと思います。対戦に困ることはないので他のゲームセンターがが過疎っていると聞くと信じられません。
――弦も、地元飯塚のゲーセンは潰れてしまったりと、必ずしも良い環境ではない中で、お父さん、お母さんがお店まで連れてきてくれるわけですね。そこまでしてくれる親御さんはなかなかいないと思うんですが、そのあたりはどうですか?
弦:ありがたいっすね。親も鉄拳が好きなんで。だから…こうなるんっす(笑)MASTERCUP.5にも家族で連れて行ってくれましたし感謝してます。
――弦はちょっと前にお父さんから「スタイルを変えろ」みたいな話をされたと聞いたんですが。
弦:自分の好きなことをやって、相手を倒している時はいいんだけど…僕のスタイル的に倒される前に倒すしかないんですよ。長期戦が勝てないんですよね。
――たとえば同じボブ使いとして、ぺこスがMASTERCUP.5の決勝で逆5タテしているのを見てどう思った?
弦:あれはぺこスさんムードになってて、流れ的にぺこスさんが勝つかなと思って見てました。あの逆5タテを見ると引くのも大事だと思いますよね。
――地獄祭では、りょうを指名して段位戦を長時間行いましたがどうでしたか。
弦:プレッシャーがハンパなかったっす。最速風神拳を食らいすぎて(笑)全部当たってしまいました。最初は勝っていたので、結構いい戦いできるなあと思っていたんですけど、最後の方は「あー、つえー」みたいになって、何もできなくなってきて、そのまま負けました。りょうさんの風神拳はヤバイす、あれは。速すぎる!
――試合が終わった後は清々しい顔してたね。
弦:うーん、戦って色んなことを知ったし、強い人とやったらやっぱり楽しいし。良い経験になったっす。
■「対戦前に、「どれがいい?」ってトランプみたいにカード広げられて選ばされて…。」
――鉄拳をやっていく上で、楽しいところとか、強くなってきて嬉しかったエピソードとかありますか?
こーき:鉄拳って、勝つのが一番楽しいじゃないですか。そうするとやっぱり勝ってなんぼってところはあるし、勉強とかと一緒で覚えたらそれが楽しいんですよね。コンボとか。あと、ゲーセンならではのコミュニティがあったり、そういうところが大好きですね。
弦:負けても、なんで負けたのかとか、色々勉強できるし…逆に言うと負けた方が強くなると思うし、努力すれば努力するほど強くなるというか。強い人にも、負けても負けても乱入し続ければ強くなれるっていうところですね。
――さて、2人はもうずっと長い間段位戦をしていると思うんですが、昔のエピソードなども聞いてみたいと思います。出会いはどういったところだったんですか?
こーき:弦が小学校4年生の時…?
弦:2年生じゃないかな。
こーき:鉄拳6BRですね。
弦:2年生です。小学校1年生の時から鉄拳を始めて、その時は鉄拳6でした。
こーき:俺はその時、小6ですね。俺も鉄拳を始めたのは小2からです。
――どういう出会いだったか覚えてますか?
弦:ゲーセンに行って対戦前に、「どれがいい?」ってトランプみたいにカード広げられて選ばされて…。
――当時はキャラごとにカードが必要だったからね。
弦:それで、カードを選んで、そのキャラに何十連敗して、帰る…(笑)
――いわゆる「折れる」ということはなかったんでしょうか。負け続けて。
弦:絶対強くなりたかったから、こーきに限らず負けても負けても強い人とずっとやってました。
――その頃、目標としていたプレイヤーはいたんでしょうか?
弦:始めた頃は、ヤデンさんという人がとても強くて、目標にして、ずっと対戦してました。
――こーきは、そんな弦を見ていてどうでしたか?
こーき:初めて見た時は、「こんなもんかな」と思っていたんですけど、数年経って気づいたらもう鉄拳力抜かれてるじゃないですか。
――それは最近…?
こーき:いや、もう結構前からです。鉄拳6BRの後半くらいの時に負けて…若さの終わりを感じましたね(笑)その状態でもう2~3年くらいになるんですかね?
――それでもやり続けてきたんですね。その、鉄拳力で抜かれたという実感があった時のことを詳しくお聞きしていいですか?
こーき:うーん、抜かれた時は、とりあえず悔しかったですね。でも真面目にやったらこんなに強くなれるんだなということも分かったし、そこから自分もフレームとか勉強し始めて、ちゃんとしたいなと思ったりしたし。そこから強くなったと思いますね。逆に良い刺激になったというか。
――鉄拳友達というよりは、兄弟みたいなつながりなのかなと、外から見てると思いますね。2人が鉄拳を始めたきっかけはなんだったんですか?
弦:バッティングセンターの脇にあるゲームセンターで、ある時、デビル仁がビーム出してて、それを見て「あれ格好いいなー!」って。「これさえあれば勝てるやん!」と思って(笑)親に「100円ちょうだい!」ってねだって…そこから始まってます。飛べて、ビームが出せるから格好いい。そこにはレオを使ってる人がいて、その人の手だけ盗み見してコンボを覚えたりしてました。それが鉄拳との出会いです。
こーき:家で鉄拳4をやってたんですけど…十連コンボ出したりとか。ある日、父親が「鉄拳やりに行こう」とか言い出して、ゲーセンに行ったんです。その時に会ったプレイヤーに「家に来て鉄拳教えてよ!」と頼んだら、来てくれて、そこからコンボとか立ち回りとか色々と教えてもらって。父親がロウを使ってたから、ゆーきはロウ使ってて、俺はリーでした。ちなみに父親は鉄拳1からやってたみたいです。そのうちゲームセンターに行くようになって、そしたらスペハンがいて…っていう流れでした。
――さて、今回のMASTERCUPでは、2人は同じチームではないんですが、参加に向けての意気込みなどを聞いてみたいと思います。
弦:この前、ベスト4で終わってしまったので、次は相手の対策とかもして、絶対優勝したいです。
こーき:俺がチームで一番若いので、MASTERCUP.5のゆーきみたいにチームで一番活躍して、弦と俺達の福岡チーム同士で決勝戦を戦うのが夢です。
■大会概要
MASTERCUP.6 TEKKEN 5ON5 BATTLE GP 2013
日時:2013年11月3日(日)
開催地:東京レジャーランド パレットタウン http://www.leisureland.jp/
住所:〒135-0064 東京都江東区青海1丁目3-8
タイトル:アーケード 鉄拳TAG2U
大会形式:5on5
参加費:1チーム10,000円
エントリー期間:2013年8月17(土)0:00~2013年9月28日(土)23:59まで