1年のブランクから復帰しTAG2で参加した大会の感想。これからの北陸鉄拳。「ダブル杯」「MASTERCUP.7」へ向けて意気込みを語ってもらった。
■「もうダブルが社会人?と驚かれるかもしれませんが、こんなに大きくなりました(笑)」
――北陸で「MASTERCUP.4」以来となる大規模な大会「ダブル杯」開催となりました。
ダブル:俺の鉄拳人生で、地元の北陸では富山のハローワールドで開催されていた「MASTERCUP マスター富山杯」が本当に楽しい思い出でしたし、「MASTERCUP.4」からもう2年経つんですよね。久しぶりの全国規模の大会が北陸で開催ということになってワクワクしてます。今回は自分のホームゲーセンで開催ということもあり気合が入りますね。
――ダブルは鉄拳歴が長いと聞いております。
ダブル:格ゲー歴は、兄と家でストリートファイターをやっていたので18年ですね。鉄拳歴については、幼稚園の時に父に格ゲーがやりたいって誕生日にお願いしたら、PS1と鉄拳2を買ってきてくれてからなので16年ですね。その時は兄と10連コンボで遊んだりしてただけでしたけど、本格的にアーケードでやるようになったのは小学校5年生からですね。鉄拳5でした。カードシステムとか何コレ?みたいな。やればやるほど楽しかったですねただ、俺の親はゲームにハマっていくのは反対だった様です。
――格闘ゲームを買ってくれたのにですか?
ダブル:そうですね。親は僕がゲームは息抜き程度で、目茶苦茶ハマるとは思って無かったみたいです。親として当然だったんですが、夜に家からゲームセンターへ出ていくのを良く思っていなくて。ただ、小学生の僕は鉄拳がしたくてたまりませんでしたから、夜な夜な親にバレないように家から脱走してました(笑)
――脱走方法とは?
ダブル:僕の部屋が2階でしたので、週末は夜な夜な外から1階に降りれるようにハシゴを用意して、脱走してました(笑)鉄拳5~6BR時代に富山で月に1回開催されていたハローワールドの定例大会や、闘劇予選等は良く連れて行ってもらってました。ただ1回、帰った時にたまたま親父が起きて遭遇してしまい、脱走を手伝ってくれていた石川の鉄拳プレイヤーのみつぞーさんが怒られました(笑)「こんな夜遅くに、学生を連れ回して何を考えているんだ!」って言われて、親として当然といえば当然なんですけどね。それでも、僕はアーケードの鉄拳で対戦がしたくてたまりませんでした。時には兄と一緒に脱走を続けてました(笑)やっぱり、親に反対されているのは、気持ち的に本当にキツかったですね。それ以上に鉄拳に魅力がありました。社会人になりましたので今は自由にさせてもらっています。本当に小さい時の丸坊主の俺しか知らない鉄拳プレイヤー達にとっては、もうダブルが社会人?と驚かれるかもしれませんが、こんなに大きくなりました(笑)
――ダブルにとって鉄拳の魅力とは一体何でしょうか?
ダブル:鉄拳はキャラクターと技が格好いい事ですね。最初からロウを使ってました。まず見た目が格好良かったのと、ダブルサマーソルトが本当に格好良くて一発で惚れました。もしロウがいなければぺクを使っていたかもしれません。メインはこれまで一回も変えたことはないですね。ロウがキャラ的に強くても、弱くても関係なく使い続けています。今回相方はニーナなんですけど、良くラース、仁八、ボブを勧められるのですが、体の線が太いキャラは個人的にあんまり使いたくないんですよね。
――ロウの段位的な成長の歴史を教えてください。
ダブル:小学生の時に、鉄拳5では闘神までしかいけませんでした。鉄拳5DRは龍王から鉄拳王昇格まで光ったのですけど、一歩実力が及びませんでした。所詮地方段位の話ですけど(笑)というのも一度、モンテに遠征で連れて行ってもらったことがあって、メンストリュウさんやジョーさん達から、雷神~羅刹まで落とされたことがあります。悔しかったですが、凄くいい経験になって常に上を目指す大事さを教えてもらえました。中学生~高校生の時で、鉄拳6無印は龍王止まりでしたね。当時、北陸で俺に勝てる人が誰もいなくて少し飽きてました。だから一番やりこんでいない作品です。完全に井の中の蛙でしたけどね(笑)鉄拳6BRはとにかくゲームが面白くて凄くやり込みました。キャラクターのバランスとかも良かったですね。北陸で戦神まで上がって、東京に行って鉄拳王に昇格出来ました。凄く自信がつきましたが、その後はチョコやんさんのボブにスコスコにされました(笑)はじめて鉄拳王に上がれた時は感動しました。
――鉄拳TAG2ではブランクがありましたね。
ダブル:そうですね。TAG2が出た時って、高校生卒業する頃だったんですけど、ゲーセンに行く足もなくて鉄拳をできる環境に無かったので、1年ぐらいブランクがありました。MASTERCUP.5が開催された頃から時間にも余裕が出来て復活しました。最初の一週間で少し勘を取り戻せたので、石川で青龍まで上がってから、富山にいる同年齢のとってぃーと段位戦をする事に。正直、今まで一度も段位戦で負けたことがなかったんですけど、負けてしまったのが悔しくて再びやり込むきっかけになりました。鉄拳6BRの末期なんて、とってぃー相手に17連勝した事もありますし(笑)俺が弱くなっていたし、とってぃーもかなり強くなったんだなと感じたのが刺激になりましたね。北陸で同年齢のライバルがいなかったので嬉しかったです。
■「鉄拳のW杯2014は石川県で開催させてもらいます!」
――これまでの印象に残っている大会の思い出などありますか?
ダブル:MASTERCUP.3のワイルドカードを1/54チームで勝って、決勝進出したのは嬉しかったですね。強い対戦相手ばかりでしたので想い出深いです。デクさん、にゃんちゅーさん、マル坊’zさん等々と猛者ばかりでした。あの頃のマル坊’zさん強かったですね。でも当時は知らなくて、誰これ?みたいな感じでワイルドカード決勝戦を戦いました(笑)それが物怖じしなくて良かったのかなと。決勝進出しましたが、ベスト8でじゃくらーさん、ハメコ。さんにボコボコにされましたね。あと、闘劇の本戦に出場できなかったのが今でも本当に悔しいです。マジで復活して欲しいです。だって、格上には絶対に勝てないオカティさんや、2P専門のダンディーさんが何度も出場してるんですよ(笑)冗談はさておき、鉄拳5DRのエリア決勝で、ベガヲさんにミリ単位のダメージ差で負けた時が一番悔しかった。今でも覚えてますよ。TAG2で初めて大会に出ることになったMASTERCUP.6は本当に悔しい思い出です。
――「MASTERCUP.6」の感想をお願いします。
ダブル:俺は1次予選に出てなくて、オカティさんが勝ってくれました。格下狩りに定評があるのか、何勝したとかドヤってましたね。オカティさんは普段から大会で勝ってないイメージがあるので可愛かったです(笑)2次予選の1回戦は古川家という立川のチーム。とってぃーが2人抜いて、俺が1回も出てなかったので、出させてもらって3人抜きして倒せました。2回戦はモンテと混合チームでカジさん・とってぃーが勝って、ダンディさんが2P側が取れていたのでオラオラモードが発動して勝ちました。でも、鰤丸さんがサブのキング・アーマーキングだったので、自分達の中では勝った事にはなってません。そして決勝戦へ進出となりました。
――北陸純正チームがMASTERCUPで決勝トーナメントに進出するなんて、MASTERCUP.1以来の快挙でした。
ダブル:決勝トーナメントに進出して、レッドカーペットで呼び込まれて入場する優越感は他には変えがたいものでしたし、純粋な北陸勢で参加できていたのも嬉しさを掻き立てました。ただ決勝トーナメントのベスト8に進出すると、K-1方式のくじ引きで必ず狙われるんです。単純に弱いから100%狙われるだけなんですけど、悔しいです。北陸勢は舐められています。でもっぱり、狙われる感じが本当に嫌ですね。自力が違うので仕方はありませんが、ダブル杯では北陸勢は頑張って欲しいと考えています。ベスト8は、たいせいさんの九州チーム。2-4で大将の俺の出番で、たいせいさんとSHOさんを倒せて流れは来てたんですけど、大将戦のにゃんちゅーさんにあっさり0-3で負けました。試合が終わった後に、にゃんちゅーさんから「MASTERCUP.3ワイルドカードのリベンジはさせたもらった」って言われた時は、覚えてくれていたんだなって意外だったんですけど、次に機会があれば「今度は俺がにゃんちゅーさんを倒したい」と思えたので、モチベーションが高まりました。ただ、MASTERCUP.6はとにかく楽しくて、TAG2をもっとやり込んでおきたかったって後悔しました。
――「第5回マタドール杯」も参戦しましたね。
ダブル:MASTERCUP.6(オカティ・ダンディー・とってぃー・カジ・ダブル)から、参加できなかったとってぃーの変わりにローマンさんを加えて参加。1次予選で優勝したマルグ率いる韓国チームに敗れました。日本で俺より展開の早いロウ使いはいないと思っているんですけど、世界にはもっと強くて早いロウ使いがいるんだと刺激を受けました。負けましたけど、感心してこんな動きが出来るのかって嬉しくなりました。
――ダブルが九州初上陸となった、「第2回スペシャルハんマー杯」の感想をお願いします。
ダブル:とても面白かったです。福岡は女性も綺麗で可愛い人多かったですし、ご飯も、酒も美味しくて最高でした。オカティ、ダンディー、ダブルで参加しました。そして、また決勝トーナメント進出してからの、K-1方式で「北陸のチーム美味しい」って感じで狙われることに。俺達が弱いから狙われて当然なんですけど。しかも試合内容も悲惨でした。オカティさんは何もできずに負けたんですけど、負けるのはいいとして、負け方が悪すぎた。試合の流れを持って行かれすぎて、軍鶏さんがノリノリで大将の自分はキツかったことを覚えています。大会で相手を調子付かせるのって本当にマズいんです。いつも通りにオカティさんのプレイスタイルである相手を封じ込める鉄拳を大会でも見せてくれると嬉しいな。俺は今の段階で段位戦はオカティさん・ダンディーさんに勝てないんですよ。次は絶対に勝ちますけどね。
――SHC2で表面化した「ゆったりゆーき」との因縁について教えてください。
ダブル:最近家庭用を始めたんですけど、俺のオンライン段位が朱雀の時にゆったりゆーきとランクマッチで当たったんです。その時の結果的は、五分かちょい俺の方が勝ち越し程度。その時に石川の鉄拳プレイヤーからラインで「ゆったりゆーきの生放送で目茶苦茶ディスられてるぞ。生放送見ろ!」ってメッセが来たんです。それ見てみたらディスられ方が半端なくて、会った事もないのに「こいつより俺の方が強い」「こんなんじゃ高段位いけねーぞ」「ダブルの時代は終わった。これからは俺の時代や!」等々好きなこと言われてマジで頭にきていたんですよ。福岡に行ったら絶対に分からせるって心に決めてました。ロウ対決は自信がありましたし、俺はスピードスターだと思っていますので、打ち合いなら絶対に負けない自信がありますね。SHC2前日の飲み会の席でこの話をしていましたので、大会途中のインターバルコンセプトマッチで、まさかりさんがゆったりゆーきと話してくれた様で、急遽サプライズセッティングしてもらえました。アイツは決勝戦で倒すって心に決めていたのですが、ゆったりゆーきのチームは2次予選でワイルドカードに落ちていたので戦う機会を用意してもらえて有難かったです。
――ゆったりゆーきとのコンセプトマッチの感想をお願いします。
ダブル:いきなり2本先取された時は正直さすがに強いなって感じたんですが、3本目から相手が焦り出してくれたのでなんとかなりましたね。結果的に今回のコンセプトマッチは勝ちましたが、聖戦10戦ガチや段位戦をやってないので、まだ勝ったとか、優劣がついたと思っていません。ラグが負けた理由になるオンラインで大事な勝負をやる気はないので、今回俺が九州に行った訳ですし、次回は北陸に来て欲しいですね。最初は絶対に許さないって気持ちで福岡まで行った訳ですが、終わった後は試合に勝てたからかもしれませんが、お互いに和解出来たので、これからはお互いにロウ使いのいいライバルになれそうです。
――ダブル杯のチーム構成を教えてください。
ダブル:オカティさんは名古屋のますけしさん達とチームを組んでいて、楽しむ方向のチーム。ダンディーさんは、マスター富山さんとその盟友ぴすとるさんとリスペクトチームを組まれてました。今回は北陸勢で勝ちにいくということで、とってぃー、カジさんと組んでいただけました。お互いに仕上げていきたいですね。家からホームゲーセンは車で1時間ぐらいかかるので遠いんですが、毎日鉄拳やってます。恥かくようなプレイだけは絶対にできないという責任感はあります。石川は殺伐となれる相手がいないので、ダブル杯までに東京へ武者修行に行きたいです。俺はこれまで石川で鉄拳を教えてもらう師匠は誰もいなくて、自身の研鑽でここまできて悟ったんですが、強い相手と本気になれる戦いを重ねてこそ初めて強くなれるタイプなんですよね。
――それでは「ダブル杯」への意気込みをお願いします。
ダブル:北陸へは遠征に来てくれる人なんて普段いないので、この機会に全国から猛者達が集まってくれるというのを聞いているので、石川勢はモチベーションが高くなってますね。それが一時的であれ、盛り上がることは嬉しいので開催する意味はあると思っています。本音はこのまま北陸の鉄拳が盛り上がっていって欲しいです。県外へ遠征に行く人は、石川鉄拳父親役のももじりさんを中心に本当に一握りなので、これをきっかけにお返しとして増えて欲しいです。県外に行かないのに、来てもらうばかりというのはありえないと思います。そういった感じにスレて行って欲しくないですね。頑張りたいと思うプレイヤーがいるなら、俺でよければ鉄拳を教えます。MASTERCUP.7は北陸勢を応援したいし、俺も応援されたいので盛り上がっていきましょう。これから俺個人としては県外へ遠征していきたいと思っています。やる気がある人がいるなら一緒に遠征しましょう。ただし、ダブル杯は福岡、大阪、愛知、東京から来ても、返り討ちにしてやる気持ちでいます。今回は地元北陸が優勝します。実況で駆けつけてくれるゲンヤさんや技術班のTANEXさんやMASTERCUP、その他当日手伝ってくれる運営スタッフには感謝しかありません。交渉が一時難航しましたが、レジャーランド様のご好意で台数も増大できたので、エントリーを増枠する事が出来てよかったです。北陸は寿司が美味しいので、是非皆さん参加してください。鉄拳のW杯2014は石川県で開催させてもらいます!
■『ダブル杯 MASTERCUP W1 CLIMAX2014』
開催日時:2014年7月20日(日)9:00~
エントリー受付期間:2014年6月1日(日)0:00~6月22日(日)23:59
エントリー:先着限定56チーム(168人限定)
参加費:1人2,000円(1チーム6,000円)
開催地:バイパスレジャーランド藤江本店 石川県金沢市藤江南2-41 http://www.yamazakiya.co.jp/area/
タイトル:アーケード 鉄拳TAG2U
大会形式:3on3
実況:ゲンヤ